春が一足早くやってくる南房総は、初夏の訪れも早い。樹々は初々しい若葉に萌え、眩いばかり。
新緑に誘われて房総丘陵の山合いへ出掛けてみると、レンゲツツジが咲き始め、まさに初夏の彩り。
青葉の中を、小湊鉄道の気動車がカタンコトンと走っていく。
小湊鉄道は首都圏では珍しいレトロな車両が人気のローカル線。
昨年から旧国鉄型のキハ40系気動車も走りはじめ、昭和時代の旅情を醸し出している。
首都圏を走る列車の多くが銀色のステンレス車両となってしまった現在、塗装された鋼鉄製の車両はとても希少。
のどかな里山風景には、やはり昔ながらの鋼鉄製の列車がよく似合う。
南房総では、すでに夏の扉が開いている。